名前 | ダリオ・オソリオ(Darío Osorio) |
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生年月日 | 2004年1月24日 |
国籍/出身 | チリ(イフエラス) |
身長 | 182cm |
ポジション | CMF/WG/AMF |
所属 | ウニベルシダ・デ・チリ |
争奪戦が繰り広げられる絶対的な左足を持った才能
プレー動画
経歴
■2004-2022年(幼年期~ウニベルシダ・デ・チリ)
チリ共和国の中部に位置する花の生産が盛んなイフエラスに生まれた彼は、母親のアリシアからフットボールへの情熱を受け継いだ少年であった。母は妊娠6ヶ月までプレーするほどの人物で、こうした影響から4歳より地元自治体のスクールにてボールを蹴り始めている。7歳の頃には質の高い環境を求めて自宅から15kmほど離れた『エル・メロン』のスクールに入団し、最初は体格の良さを買われてセンターバックとしての役割から始まったという。
その後、攻撃的なポジションにコンバートされた彼は、10歳より『ウニベルシダ・デ・チリ』との関係性がスタート。エル・メロンにて多くの子どもたちを視察する機会があり、わずか15分間のテストで彼は「サンティアゴ(本拠地)に来てくれ」と選ばれていた。当時の彼を見出したのはクリストバル・ロハスとマリオ・サンテリセスという二人の採用担当のほか、エル・メロンの出身選手として参加していたトップチームのルーベン・ファルファンからも推薦されるなど、一目瞭然な才能であった。
正式な加入前はサテライト選手として平日1日、週末1日でプレーしていたが、ウニベルシダ・デ・チリから他の選手と同じように頻度高く練習することを求められたことから、わずか11歳にして片道100kmの先にある首都サンティアゴのクラブ施設に入寮。当然ながら最初は適応するのに時間がかかり、夜中に電話をしながら「ママ、迎えに来て」と口にしていたと語り、約3ヶ月間は彼を地元に帰してはサンティアゴに戻しの繰り返しであったという。
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心身ともに成長期を迎える頃にはサンティアゴでの生活にも慣れ始め、15歳の頃には身体的な成長期のピークが到来。182cmにまで伸びた身長を活かしながら活躍し、U15カテゴリに所属していた2019年にはインタビューにて「18歳でデビューして、その年にチャンピオンになりたい」という夢も語っている。2021年の始めにはラファエル・ドゥダメル監督のもとでトップチームのプレシーズンキャンプに帯同し、2部リーグ所属のデポルテス・レコレタを相手にはTRMながら2アシストの活躍で良い印象を与えていた。
2021年は1回の招集(ベンチ入りメンバーからは除外)にとどまっていたが、サンティアゴ・エスコバルが就任した2022年シーズンでもプレシーズンにて印象的な活躍を見せており、2022年2月のプリメーラ・ディビシオン(チリ1部)第3節となるCDニュブレンセを相手に公式戦でのデビューを達成。2019年の宣言通りに18歳でトップチームに到達すると、その後はデビューイヤーながら5試合目となるウニオン・エスパニョーラを相手に初ゴールを奪い、シーズン終了時には27試合で7得点の成績で新人としては上出来の活躍を残していた。それでも、チームは近年の低迷から脱することができない13位で終えるなど課題が残るシーズンであった。
代表歴
2019年11月から開催されたU15南米選手権には2004年生まれながら出場はしておらず、そこからCOVID-19の影響を挟んだことから彼の世代別代表としての歩みは2021年からとなっている。クラブで大きく飛躍した2022年では、6月に行われた韓国との親善試合+キリンカップサッカー2022への参加というアジアツアーに向けたフル代表に招集されており、兵庫県で行われたチュニジア代表戦にて18歳でのフル代表デビューを飾っている。
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移籍の噂
国外移籍が可能となる18歳の年齢を既に満たしていることから、移籍に関する話題は盛んに報じられている。FCバルセロナ(スペイン)からの関心があるとされているが、ウニベルシダ・デ・チリが要求する700万~800万ユーロはクラブの財政状況から難しいと成立はしない見通しだ。その他、多くのイングランドのクラブやナポリ(イタリア)、ボルシアMG(ドイツ)からの関心も報じられているが、現在はRBブラガンチーノ(ブラジル)への移籍が有力視されており、まずは南米のトップレベルにて才能を磨くだろう。
それでも、ウニベルシダ・デ・チリのトップチームではタイトルが未獲得状態であるため、かつての夢のために残留を選択する可能性もあるのではないか。同じく2004年生まれのトップタレントとして評価されているルーカス・アッサディと共にクラブの復権にファンとしては尽力してほしいところだろう。
プレースタイル
彼が起用されるポジションに固定はないが、現状ではインサイドハーフやサイドアタッカーを主戦場としている。若さを感じさせない冷静沈着で力みのないプレースタイルが特徴的であり、中盤ではライン間で上手くボールを受けながら効果的なパス捌きやスムーズな重心移動によるスピードを落とさないドリブルで侵入するなどチャンスメイク能力に秀でている。右サイドではカットインを多用しながら積極的にミドルレンジからシュートを狙う動きも見られるだろう。
ウエイトは67kgと182cmの身長に対して強化の余地はあるが、現時点でもフィジカルの恩恵は受けており、守備的のセンスもそれなりに持っている。最も不安視されるのは絶大な信頼を寄せている《左足》しか使わないことにあり、いくつかの場面では右足を使うことで決定機を外してしまうことも見られ、最低限の精度向上は課題だ。母親のアリシアから見た彼の性格は、消極的でコミュニケーションが難しく、とても腰の低いシャイな息子であると語り、カメラが嫌いなことでも知られている。