名前 | ブラッドレー・バルコラ(Bradley Barcola) |
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生年月日 | 2002年9月2日 |
国籍/出身 | フランス/トーゴ(ヴィルールバンヌ) |
身長 | 186cm |
ポジション | WG |
所属 | オリンピック・リヨン |
※Bradleyはブラッドリー、ブラドレー、ブラドリーとも表記されるだろう
さらなる覚醒の資質を持ったリヨンのニューウェーブ
プレー動画
経歴
■2002-2023年(幼年期~リヨン)
トーゴ系フランス人としてメトロポール・ド・リヨンのヴィルールバンヌに彼は誕生している。5人兄弟の大所帯にて育っており、兄のマルコム・バルコラ(1999年生)はFKトゥズラ・シティ(ボスニア・ヘルツェゴビナ)でプレーするトーゴ代表のゴールキーパーであるなど、フットボールは身近なスポーツとして存在していた。
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地元の小さなクラブである『ASビュエール・ヴィルールバンヌ』にてキャリアを始めているが、そう時間がかからない間に隣町で開催された大会で『オリンピック・リヨン』のスカウティングに発見されると、翌年には8歳でオリンピック・リヨンのU9カテゴリに加入。そこからはリヨン一筋で昇格を繰り返しながら、2019/20シーズンには16歳でU19カテゴリに到達しており、同シーズンでは17試合11得点とCOVID-19で中断するまでのチーム内トップスコアラーとして頭角を現していたという。
2020年1月にトレーニング契約を交わすと、2020/21シーズンよりオリンピック・リヨンB(リザーブ)への帯同をしながら、2020年9月にはフランス全国選手権2(フランス4部)でのシニアデビューを達成した。2021/22シーズンに向けたプレシーズンには、フル代表クラスの選手が不在のなかでピーター・ボスより招集を受け帯同。フランス3部のFBBPとの練習試合で非公式ながら初得点を奪い評価されると、リザーブ(4部リーグ)では開幕から6試合3得点2アシストを記録したことも重なり、最初のプロ契約を2021年9月に締結している。
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いくつかの試合でトップチームのベンチ入りを果たしていた彼は、2021年11月に行われたUEFAヨーロッパリーグのスパルタ・プラハ(チェコ)との試合でトップデビューを達成。同試合では後半ロスタイムに技ありのロブボールでカール・トコ・エカンビの得点をアシストするなど才能を発揮し、2022年の年明け以降は短いながらもトップチームでの出場機会を重ねていた。
そんな彼がブレイクの兆しを見せているのが2022/23シーズンであり、当初は途中出場を中心としたバックアッパーの役割であったが、冬の移籍市場にて両ウィングのエカンビとテテが離れたことで状況が一変。クープ・ドゥ・フランス3回戦のFCメス戦で初得点も決めていた彼をローラン・ブランは評価しており、リーグ戦でもファーストチョイスで起用したことで、彼は解き放たれたかのように先発出場した11試合で5得点3アシストと直接的にゴールに絡みながら結果を残しているところだ。
代表歴
フランスU18/U20での世代別代表歴はあるものも、COVID-19の影響でコンペティションの開催が見送られていることもあり大舞台での経験はしていない。現在の活躍からチャンスは遠からず訪れることが予想されるが、特に期待されるのは2024年7月に控えた自国開催のパリ五輪だろう。その一方で兄が選択しているトーゴ代表としてのキャリアを歩むことも選択肢には持っているため、どのような代表キャリアを選択するのかは注目点となっている。
移籍の噂
オリンピック・リヨンとは2026年6月末までの契約を残しており、現在は幼い頃から夢見ているリヨンの主力へと定着しつつあることから、移籍については当面先になることが予想される。代理人グループはUSFAマネジメントだ。
プレースタイル
兄マルコムが195cmの長身を誇るように、彼もまた186cm(クラブ公式では182cm)の恵まれたリーチを持っている選手だ。ただし、線は細いためフィジカルコンタクトに絶対的な強さを持っているわけではないことを付け加えたい。右利きの彼は左ウィングを最も得意としているが、右サイドや2トップの一角でも起用できる幅を持っており、監督の手腕次第ではティエリ・アンリのような道のりを歩む可能性もあるだろう。
持ち味としているのは186cmからなるストライド(歩幅)の広いドリブルであり、ワンタッチで相手の届かない位置にボールを置くことができるアドバンテージを積極的に活用している。一気に深いエリアまで侵入することや相手ディフェンダーを引き出すことができるため、このギャップを活かしたラストパスで得点機会にも貢献する。守備についても単純にフィジカルポテンシャルが優れているためハンディになることはない。
現状ではそのアイデアと長身ドリブラーとしてのアドバンテージを活かしたスタイルであるが、持っている素材には伸び代が多いため、いずれかの素材に磨きをかけることで新境地を開く可能性も秘める楽しみな才能だ。そんな彼がロールモデルとしているのはクリスティアーノ・ロナウドとピエール=エメリク・オーバメヤンとなっている。