名前 | アレクシ・ベカ・ベカ(Alexis Beka Beka) |
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生年月日 | 2001年3月29日 |
国籍/出身 | フランス(パリ) |
身長 | 175cm |
ポジション | CMF/CB |
所属 | SMカーン |
※アレクシス・ベカ・ベカとも表記されている
剛と柔の両面でゲームをコントロールするカーンの才能
プレー動画
経歴
■2001-2008年(幼年期~AS Verson)
特異な名前から分かるように、彼はフランスだけにルーツのある選手ではなく、父親のベルリン・リチャード・ベカ・ベカはコンゴ共和国の首都ブラザヴィルの出身という背景を持っている。母親はフランス人でありフランスの首都パリで生まれると、4歳となる頃にはフランス北西部のカーンに引っ越していた。祖父と父親によって6歳から地元のASヴェルソンに登録されると、当時のコーチは「既に群を抜いていた。その頃から何かを持っていることは分かっていた、良い目をしておりボールへの愛情とテクニックがあったよ。」と語るように飛び抜けていた才能だったという。そんなASヴェルソンには2007~2008年の1シーズンだけしか過ごしておらず、翌年には地域を代表するSMカーンの下部組織に加入した。
■2008-2021年(SMカーン)
カーンU13でジェローム・ルヌヴー氏に指導を受けていた彼は、攻撃的なポジションを主とするストライカー気質のプレースタイルであり、並外れた運動能力とシュート精度、クリエイティブな才能を持っていたという。そんな彼だが12歳~13歳当時に一つだけ欠点があり、それが競争意識の低さであった。両親も彼がサッカーに夢を見ておらず、特に厳しい態度も要求もせずに彼自身もプロで生活したいとは思ってもいなかったため、徐々にチームメイトのモチベーションの差を感じていた。そのため、指揮官のジェローム・ルヌヴーも彼がプロになることに賭けていなかったと当時の気持ちを告白している。
そんな彼を変えたのが祖父であり、毎回トレーニング施設までの送り迎えをしていた中で説くと、徐々に彼はプロになることを目指し始めていた。こうして自身の方向性を定めた彼は2018/19シーズンにSMカーンのリザーブチームに昇格、14試合に出場した。2019/20シーズンにはパスカル・デュプラズが率いるトップチームにも帯同しており、2019年12月20日のリーグ・ドゥ(フランス2部)第19節のクレルモン・フット戦でのトップデビューとフル出場を飾っている。同シーズン終了後の2020年6月にはカーンとの最初のプロ契約を締結した。2020/21シーズンはユーティリティなポジションで27試合に出場するなどチーム事情に合わせたパフォーマンスにて評価を得ている。
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代表歴
2017年9月にフランスU17への招集を受けて以降、2部リーグ所属の選手ながらフランスの世代別代表に名を連ねている。とはいえ主力級として重宝されてはいないため、フランスU17では1試合、U18では6試合、U19では2試合の出場に留まっている。2021年7月には数多くの選手が東京オリンピックに出場できない中で、急遽フランスU24としてオリンピック代表に追加招集されることになった。
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移籍の噂
現時点で具体的な噂は報じられておらず、2023年6月末までの契約を残しているためSMカーンに残留することが濃厚となっている。それでも東京オリンピックでのパフォーマンス次第では移籍の可能性も浮上してくるため、土壇場で1部リーグに移籍する可能性もあるのではないか。
プレースタイル
本職は中盤の深い位置から攻撃の組み立てを担うゲームメーカーであり、高い技術力とパスセンスにてチームに良いリズムをもたらすことが可能だ。また、必要不可欠なスライディングタックルでボールを奪う姿も特徴的であり、献身的なタックルで危険な芽を摘む動きもあるが危険行為として警告を提示されることもしばしある(3試合に1枚の傾向)。一方のクラブではトレーニングで右サイドバックの適正を見せたほか、アンソニー・ウェーバーの不在時にはセンターバックとして3バックと4バックの両方で実際に起用されるなど最終ラインをこなせる器用な面を見せている。ただ、175cm程度の身長ということもあり、高い身体能力を持っているとは言えども最適解は中盤(セントラルミッドフィルダー)だ。