名前 | チャカ・トラオレ(Chaka Traorè) |
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生年月日 | 2004年12月23日 |
国籍/出身 | コートジボワール |
身長 | 175cm |
ポジション | WG |
所属 | パルマ・カルチョ |
※チャカ・シセとも表記される(※後述)
不法入国が明らかとなった、パルマに控える記録破りの秘密兵器
プレー動画
経歴
■2004-2017年(幼年期~パルマ:不法入国の判明)
西アフリカのコートジボワール共和国に生まれた彼は、幼少期にイタリアへ移り住んだ経歴を持っている。イタリアでは現在のパルマ・カルチョにてキャリアを始めると、2016年9月にはフランチェスコ・ロマーノ(マラドーナと共にナポリの優勝に貢献した人物)が主催するトーナメントや、短期間だけ所属したアマチュアクラブのアウダーチェでも1歳年上の2003年部門で最優秀選手に輝くなど既にこの年代では卓越した存在であったという
しかし、パルマU15に所属していた彼に関する事件が発覚する。2017年12月、代理人であるジョヴァンニ・ダミアーノ・ドラゴを含む数名が逮捕されたのだ。調査の概要としては、コートジボワール人の少年(この中には彼のほか、アサン・ニュクリやムサ・コネなどの選手も含まれている)を、架空の両親を偽った書面を作成しイタリアへの不法入国を幇助したものであった。
上記の事件によって彼のパルマでの活動も危ぶまれていたが、結果的にパルマは不法入国への幇助に関係性がないことや、彼を含めた3人の将来を壊さないようクラブでの活動を継続することを当局に訴えかけたため残留することを認められている(それでも数ヶ月の出場停止は科されていた)。その事件がきっかけとなり、彼の登録名は「シセ・チャカ・アンバ」から「チャカ・トラオレ」に切り替わっている。
■2018-2021年(パルマ)
パルマでのプレーが認められた彼の姿はU17カテゴリにあった。2019年8月にはリヴォルノの偉大なレジェンドであるミゲル・ヴィトゥラーノを冠した第11回メモリアル・ヴィトゥラーノ(U17トーナメント)において、アントニオ・ディ・ナターレが率いるスペツィアを破り優勝に貢献すると、同大会でも最優秀選手に輝く評価で事件の影響を感じさせない復活劇を見せている。2019/20シーズンは同大会での優勝のほか、カンピオナート・ナツィオナーレU17(イタリアU17リーグ)でも18試合で11得点5アシストの成績を収め、レギュラーシーズンをユヴェントスに次ぐ2位にて終えた。
COVID-19の影響により2020年8月に活動が再開した2020/21シーズン、彼はパルマ・プリマヴェーラ(U19)に昇格することが決定。2020年10月にプリマヴェーラ2A(イタリアU19リーグ2部)のチッタデッラ・プリマヴェーラ戦にてデビューを飾っているが、11月からは再びリーグ戦の中断を余儀なくされていた。
こうしたこともあり、年が明けた2021年1月からはパルマのトップチームに帯同しており、セリエA(イタリア1部)第18節のサッスオーロ戦ではベンチ入りを果たしている。そして1月21日のコッパ・イタリア、ベスト16の相手であるラツィオ戦ではわずか数分間の出場であったがトップデビューを飾り、セリエAのクラブとしては初めてデビューした2004年生まれとなっている。セリエAでのデビューも期待されるなか、再開したプリマヴェーラ2Aではヴィチェンツァとレッジーナとの2試合で2得点1アシストを記録しているため、早い段階で名前を聞くことになるだろう。
代表歴
これから世代別代表でのキャリアを歩むことが予想されるが、前述のような出来事があるためイタリア代表としての活動は厳しいだろう。そのため、当面はクラブでの活動に専念すると思われる。
移籍の噂
パルマとの契約期間は明らかになっていないが、プロ契約によって長期契約を交わすことは既定路線となっている。
プレースタイル
圧巻のテクニカルなドリブルを武器に翻弄する右利きのウィンガーであり、左ウィングを定位置としている(右サイドでも起用は可能だ)。フットサルで見られるような足裏でコネるドリブルや、背中で相手を受けてからのシャペウなど、ブラジル人のようなスタイルが特徴的だ。球離れが悪いと思いきや、ラストパスや逆サイドへの展開などパスセンスにも非凡なものを持っており、カットインからの強烈なシュートも武器とするなどオフェンス面ではトップチームでも秘密兵器として成り立つものがあるだろう。
トップチームではユースカテゴリのように自由なスペースやスタイルを認められることは難しく、守備のタスクなどをより高いレベルで学ぶ必要があるため、そこで上手く自身のスタイルと融合できればスターダムにのし上がることも可能だ。